今は夏休み。私は、瀬戸内海の近くにある母方の祖父の家に来ていた。
海沿いは切り立った崖が続いており、洞窟がたくさんあることで有名だ。
私は祖父の家に来ると、ひとりで海岸に行き、懐中電灯を片手にまだ入ったことのない洞窟を探索するのが好きだった。
祖父と母親は折り合いが悪く、いつもケンカばかりしていたので、ひとりでいたほうが気が楽だったのだ。
今日見つけた洞窟は入り口がかなり狭く、目立たない場所にあった。
もしかしたら、まだ誰も入ったことのない洞窟かもしれない。
私は少し興奮しながら奥へと進んでいった。
洞窟は緩い登り坂だった。足元の岩も湿っている。
私は懐中電灯で足元を照らしながら、注意深く進んでいった。
ずいぶんと長い洞窟だ。あるいは、どこかに通じているのかもしれない。
ところが、洞窟は急に行き止まりとなった。
途中で分かれ道もなかったので、残念だが引き返すことにした。
しかし私は重大な事実に気がついた。潮が満ち始めている。
今日が大潮の日だということを忘れていた。
戻るにつれ、水位は膝下から腰の高さになり、ついには肩まで水に浸かってしまった。
帰り道は下り坂なので、完全に立ち往生してしまった。
次の干潮までにはおよそ半日かかる。私は途方にくれた。
その時、突然右手に衝撃が走った。
掲げていた懐中電灯がはたき落とされたのだ。
懐中電灯は水没し、あたりは真っ暗になる。
私はあっと声を上げた。
次の瞬間、しわくちゃの手で首元を掴まれ、私は頭を水に押し込められた。
パニックで大量の海水を飲み込む。意識が遠のいてゆく。
「ごめんな」
最期に聞いた声には、なぜか聞き覚えがあった。
母子心中に見せかけて殺された?
「祖父と母親は折り合いが悪く」
「しわくちゃの手で首元を掴まれ」
すなわち祖父が私を殺した
わかり易すぎて怖さがないな
次は頑張ります…
私の通っている大学の特徴は、キャンパスに大きな森があることだ。
元々は山だったところを切り開いて、大学を作ったそうだ。
ある日、キャンパスを散策していると、森の奥深くで猫が集会を開いているのを見つけた。
どうやらみんなで獲った獲物を分け合って食べているらしい。
猫好きの私は、これは素晴らしい場所を見つけたと思った。
それからしばしばその場所に通っていた。
しばらく経ったある日、いつものように猫を見に森の中へ入った私は、衝撃的なものを見つけた。
人間の死体である。年齢は私と変わらないくらいの男性だった。
この大学の学生だろうか。後頭部から血を流している。
近くには血の付着した鈍器のようなものも落ちていた。
警察に通報しようかと思ったが、この状況で通報すれば真っ先に疑われるのは私である。
私は見て見ぬふりをして、そそくさと森を出た。
翌日、私は様子を見に森へ入った。
ところが、昨日あった死体がどこを探しても見当たらない。
近くを通りかかった警備員に話を聞いてみたが、昨日は特に何も起きていないという。
悪い幻覚でも見たのだろうか。
近くで猫がニャーと鳴いた。
警備員が犯人で証拠隠ぺいした
大正解
つまり次にやばいのはそれを見た自分ってとこまでいけるか
そう
定期的に警備員が学生を殺して猫のエサにしてる
「なぁ、肝試しに行かないか?」
友達のひとりがこう言いだした。彼曰く、最近話題になっている心霊スポットのトンネルが近所にあるらしい。
せっかくの夏休みなんだから、そういうイベントもありかもしれない。俺は快諾した。
後日、俺と4人の友達でバイクに乗ってトンネルに向かった。時刻は深夜2時。
周囲は蛍光灯の明かりくらいしかなく、得体の知れない虫の鳴き声も聞こえる。トンネルの中は真っ暗だった。
雰囲気は申し分ない。俺たちはトンネルの入り口にバイクを止め、懐中電灯を持ってトンネル内を歩き始めた。
100mほど歩いたところで、なぜか急に体が重くなってくる。耳鳴りもしてきた。
霊感はないつもりだったが、ここは本当にヤバい場所なのかもしれない。
「おい…何か感じないか?」
友達のひとりがこう言った。
「はぁ?ビビってんのかよ」
「いや、俺も体が重くて仕方がない。マジで嫌な感じがする」
途中から俺は汗と足の震えが止まらなくなり、ほとんど前に進めなくなってしまった。
「なぁ…マジでヤバいってここ…もう帰ろうぜ…」
「何言ってんだよ!ここまで来たんならさっさと踏破しちまおうぜ」
俺以外にも体の不調を訴え始めた奴がいたので、とうとう多数決でこのまま進み続けるか引き返すかを決めることになった。
しかし、同票だったので、進み続けたい奴は進み続け、俺は引き返す方に手を挙げた友達2人と引き返すことになった。
「あとでどうだったか教えてくれよ」
俺は去り際にこう声をかけた。
トンネルから出た俺は、大きく深呼吸をして、バイクのエンジンをかけた。
この時はまだ、違和感に気づいていなかった。
同票?
ご明察
2人増えてる
2人じゃなくて1人増えてる
2人じゃね?
四人で行って半分に別れた片方が3人なら
「俺と4人の友達で」って書いてるからもともとは計5人
「おい、新しいおまじないを仕入れてきたぞ」
同僚が昼休みに声をかけてきた。
彼は占いとかおまじないとかそういうスピリチュアルなものが大好きで、いつも雑誌などから情報を仕入れてくるのだ。
俺もそう言った類のものは嫌いではなかったので、話半分ではあるが聞いてやっていた。
「またかよ。で、どんなおまじない?」
「『呪いの名刺』っていうんだ。このおまじないを名刺にかけると、その人を殺したいと思っている人間の名前が名刺の裏に浮かび上がってくるんだよ」
「なるほど。じゃあ俺の名刺にかけてみてくれよ」
同僚は俺の名刺を受け取ると、何やら呪文を唱え始めた。ほどなくしておまじないは終わった。
「よし、出来た。名刺をひっくり返してみろ」
「いいけど、お前はあっち向いてろよ」
俺はそっと名刺をひっくり返した。名刺の裏は真っ黒だった。
style=”display:block”
data-ad-client=”ca-pub-7698788927286267″
data-ad-slot=”5335399070″
data-ad-format=”auto”>
1人とは言ってないってことか
そういうこと
私は今日、1年間の留学を終え、日本に帰国した。
辛いこともたくさんあったが、忘れられない思い出になった。
空港を出て、電車で自宅に向かう。
私は一人暮らしだったが、父親が不動産屋で働いていたので、そのコネで下宿先は借りっぱなしにしていた。
鍵を開け、懐かしい我が家に入る。だが、何かがおかしい。寒気がする。リビングに入った私は、膝から崩れ落ちた。
これみたことあるような
電気代やべえ的な?
マジかー既出だったか
自信あったんだけどな
俺にはどうしても許せない人間がいた。
ただの私怨であることは重々承知していたが、そいつを殺したくてたまらなかった。
ある日のこと、俺は匿名掲示板で興味深い書き込みを見つけた。
「殺人サイト」といって、そのサイトの下の方にある入力欄に名前を書き込むと、名前を書かれた人間が死ぬらしい。
リンクが貼ってあったのでクリックしてみる。
そのサイトは、黒の背景に緑色の文字が夥しく並んでいた。
しかも文字はすべて文字化けしている。
気味が悪いと思いながらも一番下までスクロールすると、たしかに入力欄があった。
その手前の文章にはこう書いてある。
「ココニ ナマエ カイタラ コロシマス」
俺は殺したい男の名前を入力し、エンターキーを押した。
翌日、男がメッタ刺しにされた状態で発見された。
ナマエカイタラ(お前を)コロシマス
そゆこと
依頼主の名前を書く欄に相手の名前を書いた
相手もこっちを殺したいと思ってた
であってる?
違う
「ココニ ナマエ カイタラ コロシマス」
すなわち入力欄に何らかの名前を入力したら、入力した人自身が殺されるシステム
私の職業はパパラッチだ。
日本ではあまりメジャーな仕事ではないが、少なからず需要はある。
写真を雑誌の編集部に持ち込めば、スクープならサラリーマンの月収くらいの報酬がもらえることもあるのだ。
私は今日も、目下売り出し中のある若手女優のマンションの前で張り込みをしていた。
彼女にはこれまで浮いた話がなかったので、すっぱぬけば相当なお金になるだろう。
私はここで、3週間ほど張り込みを続けていた。
彼女が仕事から帰ってくる。しばらくして、着替えた彼女がマンションから出てきた。
かなり入念に変装をしている。これはもしかするとチャンスかもしれない。私は尾行を開始した。
彼女は小さな居酒屋に入っていった。
私は迷わずシャッターを切る。誰かと密会でもしているのだろうか。
2時間ほど居酒屋の前で張り込んでいると、何と彼女は見知らぬ男と手を繋いで店から出てきた。
一般の男性だろうか。そして軽いキスをして解散した。
これは大スクープになる。私は震える手でシャッターを切った。
彼女と男が去ってから、私は急いで写真を確認する。
大丈夫だ、よく撮れている。私はにやりと目を細めた。
だが、よく見ると、写真に不審な人影が写っていることに気がついた。
赤い服を着た女のようである。今日撮ったすべての写真に写り込んでいた。
女優のストーカーだろうか。女に女のストーカーがつくとは珍しい。
家に帰って、写真を現像してみる。私は背筋が凍った。
すべての写真で、赤い服の女はカメラに視線を向けていたのだ。
今日も
別の女優をすっぱ抜いてて恨まれてた?
赤い女はカメラマンのストーカーだった?
ご名答
ご明察
最後は「カメラに気付いてるのか、全ての写真でカメラ目線だ。まったくふざけたストーカーだ」くらいにしとかないと意味怖にならんぞ
まぁ確かに…これだとただの怖い話か
ありがとう
ありがとう
読者にどこまで考えさせるかの匙加減が難しいかもしれないが、表現がストレートすぎて読者が考える余地が少ない
なるほどなぁ…
言い訳になるけど書いてる時は読者にどれくらい伝わるか分からんから慎重にならざるを得んのよ…
次回からはもうちょっとオブラートに包むわ
全然陳腐さはなかったからいい出来だと思う
推敲重ねると洗練されるかな
星新一のショートショートはほぼ全作読んでるから嬉しい
励みになります
創造する側の苦労は分からないけど楽しかったです
1001: うしみつ 2032/3/2(火) 04:044:44.44 ID:usi32.com
哲学って、皆が知ってる当たり前の事をいかに小難しく言うかというだけの中二学問だよね
Q.宇宙の外側はどうなっている? 専門家「宇宙は膨張し続けてるんだよ」
【画像】色盲の見てる世界が凄いんだが本当にこう見えてるのか??
おっさんになるまで生きてきたが初めて見ちゃいけない人間を見た
売り上げランキング: 126,233
意味が分かると怖い話って
もう有名なのはほとんど読んじゃってるから
新しい話作ろうとする試みは応援したくなっちゃうね
●「うしみつ」ではみなさんからのネタ提供をお待ちしています●
ブログを見ていただいたみなさんからのネタ提供を募集します。
以下のようなネタがあれば、「うしみつ」にどしどしお送りください。
ネタはブログに掲載させていただきます。
・恐怖体験談、不思議体験談(実体験・創作問わず)
・「うしみつ」でやってもらいたい話題、ネタ(どんなものでも構いません)
・「うしみつ」で調べてもらいたい話題、ネタ(オカルト関連の未確認情報や噂など)
・イラスト投稿
・その他、速報や上記に該当しない様々なネタネタ投稿は usi32@kjd.biglobe.ne.jp へお願いします。
尚、ネタ投稿以外の連絡先は別ですのでご注意ください。追記①:たくさんのネタ投稿をいただいております。ネタはなるべく一か月以内に掲載させていただきますが、調査依頼など、掲載に時間がかかる物もあります。気長にお考えいただければ幸いです。
追記② :いただいたメールには掲載日までにお返事を送っております。PCからURL込みの返送となるため、設定によってはお手元に届いていない可能性があります。ご了承ください。